そだてる


 はじまりは、1本のウルシの切り株でした。

 ウルシの切り株
 工房をはじめた2005年頃・・・。
塗師の師匠が漆を採取していたウルシの木が残っていると話を聞き、木地師の里へ向かいました。
しかし・・・。
そこには、「切り株」だけが残っていました。

「当時の漆って、どんな物だったのだろう?」
そんな単純な疑問から、ウルシを育てる事にしました。

 ウルシの根
 しらべてみると、ウルシは「根」を植えると苗が育つみたいでした。
冷たい雪の中、土を掘り起こして根を採取。
工房の畑で苗を育てる事からはじめました。
 そして、月日はながれ・・・10数年後。

 漆掻き
 2017年に、はじめて漆掻きが出来ました!
「漆が出なかったらどうしよう?」
「そもそも、ウルシの木ですらなかったらどうしよう」
不安な気持ちの10数年の作業が・・・はじめて安心に変わりました。

そして・・・。


 ウルシの植栽地
 成長したウルシの木から根を採取したり、種を採取して、新しく苗木を育てました。
そして、山に植えながら・・・。
「ウルシの植栽地」を作りました。

そろそろ、ウルシの植栽地からも、ウルシの採取が出来そうです!
 今後の目標
 はじまりのウルシの切り株から育てたウルシは、たくましく育っています。
ここから採取された漆を「奥安芸漆」と名前を付けて、工房で使用する事にしました。

しかし、はじまりは、ここからです。

このウルシの木から・・・。
「成長がはやく、丈夫で育ちやすい」
「漆がたくさん出る」
そんな「ウルシの苗木」を育ててみたいのです。

 「奥安芸漆」



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